【都道府県庁面接】質問「なぜ国や市町村ではなく都道府県職員を志望するのか?」について

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都道府県庁を受験する受験生が面接で必ずと言っても過言ではないほど聞かれる質問の中に、なぜ国や市町村ではなく県職員を志望するのか?という質問があります。

この質問に対してしっかりと答えることができれば、面接官にその志望度の高さをアピールすることができ、同時に熱意も伝えることができます。

そこで、今回は、この「なぜ国や市町村ではなく県職員を志望するのか?」という質問について回答の一例をご紹介していきたいと思います。

この質問は、二つの要素に分けることができます。

一つ目は、なぜ国ではないのか?。二つ目がなぜ市町村ではないのか?です。

そこで、この2点についてそれぞれご紹介していきます。

なぜ国ではないのか

①国は1つの分野しか携わることができないから

②国の仕事は住民からの距離が遠いから

①国は1つの分野しか携わることができないから

国家公務員は、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、金融庁、裁判所など一分野を専門とした省庁に勤めます。

そのため、一度ある省庁に採用されるとその分野を退職するまで勤め上げることになります。

あらゆる行政課題を解決したい。行政課題は一分野を解決すれば改善する程単純ではなく、様々な分野と複合的に絡み合っているので、様々な分野にチャレンジしながら行政課題を解決していきたい、様々な分野にチャレンジできる環境に身を投じたいというような点を面接でアピールしてみると良いでしょう。

②国の仕事は住民から距離が遠いから

国家公務員の仕事は、地方公務員より住民からの距離が遠い傾向にあります。

県庁の役割の1つに、国の制度を自分の都道府県の実情に合わせた形で運用することがあるからです。そのため、国の制度が都道府県の職員、そして市町村の職員を介して住民に届けられることが多く、国の仕事は住民から遠くなりがちです。

しかし、国の仕事が全て住民から遠いと言われるとそうではありません。多くの国の機関は住民と直接かかわる機会が少ないですが、国の出先機関でいうところの労働局や法務局、税務署等は窓口業務があり、住民と直接かかわる機会があります。

あくまで傾向として国家公務員の仕事は地方公務員より住民から遠い存在にあるということです。

これらの点を踏まえながら、県職員として、国では難しい地域の実情に沿った行政サービスを提供していきたい旨を面接でアピールしても良いかもしれません。

なぜ市町村ではないのか?

①一市町村では人、モノ、金、情報が限られてあり県の支援が必要な場合がある

②市をまたぐ事業は県の支援が必要になるから

①一市町村では人、モノ、金、情報が限られており、県の支援が必要な場合があるから

現在、少子高齢化により過疎化が進んだ地域や山間の交通網が決して良いとは言えない市町村が増加し、一市町村役場だけで住民に行政サービスを届けることが困難な状況となっています。

住民の足となる町役場が出資したバスを運行しようと試みたが、財政が厳しく予算が足りないため頭を悩ませていたところ、県の財政支援によりその町にバスを走らせることができた、というケースが実際にあります。

また、ある市が新たなプロジェクトを立ち上げようと試みるも、その分野のノウハウが乏しいため、一向にプロジェクトが前に進まないと困っていたところ、県により他市の成功事例の提供という情報による支援により、プロジェクトを形にすることができた、というケースもあることでしょう。

こういった事例を紹介し、一市町村では資金面や情報面等で限界があるため、県職員として市町村の手助けをしたい、とアピールすることでなぜ市の職員ではないのか?という問いに対する答えになるでしょう。

②市をまたぐ事業は県の支援が必要になるから

ある市が市内にある遺跡を生かし、それを観光資源として人を国内外から呼び込みたいと考えているとしましょう。ところが県内の他市にも当市と関連性のある遺跡が多数存在するため、他市とのコラボをする必要があると判断しました。

そこで、県の助けを借りて、県内の市町村の遺跡を巡る観光事業を立ち上げることができたという事例をあり得る話です。

このように県の大事な役割として、市と市の調整役、橋渡し役があります。

①と重なる点がありますが、一市町村では限界のある市をまたぐような事業に携わりたい。経済効果を一市町村に留まらず、より広域的に県内全域の波及に貢献したい、というようなことをアピールすればなぜ市ではないのかという問いに対する答えとなります。

検索サイトで「〇〇県 取組」というキーワードでしてみて下さい。県の多くの取組が複数の県をまたぐような事業となっています。

こうした検索結果から、なぜ市役所ではなく県庁を志望動機しているのか面接にアピールすることができます。

今回ご紹介させていただいた県の仕事の国との違い、市町村との違いは一例に過ぎません。この他にも違いあると思います。

自分の経験を通じて、自分のやりたい仕事は、国でも市町村でもなく、県でないとできないことを面接でアピールすることができれば、志望度の高さがより際立ち熱意を伝えることができることでしょう。

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